海外生活一年目の食生活を振り返る

コロナのおかげで海外生活も一年になったなあと思いにふける時間もあまりなく、とは言え時だけは過ぎていくが、振り返ると、これを取り入れてから日々の食生活が豊かになったなあと思うものが3つあったので、ちょっと書き残しておきたい。

 

特に苦労して探さなくても、メキシコシティには日本食品屋やレストランはそこそこあるので、日本人がやっているレストランで大金を払ったらいいのだが、カレーに2,000円を超えるような値付けをしているのを見ると頭に血が上るので、精神衛生上あまりそういうところには近づかないほうが良いようだ。

メキシコ人の家計に占める外食の割合はかなり高く、彼らのおススメは概ねハズレが少ない。それなりに美味いカツカレーが100ペソ以下で食えるような、メキシコ人がやっている日本料理店を知っている方が幸福度が上がる。

とは言え、外食は日常生活というものではない。日々の生活はどうしても自炊になるので、どちらかというとベーシックなものが生活の幸福度を上げたものだった気がする。

 

 

1. オイスターソース

 結局自分の自炊は肉と野菜を炒めるみたいなパターンが多いのだが、焼き肉のたれみたいな調味料があれば大抵何となく食える味になるので、オイスターソースを一本常備しておくと良いようだ。

メキシコでは肉を焼くときは大体塩コショウ止まりで、あとは煮込んでソースを使う感じなのだが、日本の家庭料理は炒めがそれなりにあるので、そこらのスーパーで売っているオイスターソースを買えば概ねアジア的な味になり、満足度が高まる。

 

2. バゲット

パンもなかなか不思議な感じで、なぜか激安のボリージョというサンドイッチ用のパンが1.5ペソとかで売っているので、日常的にはこれを食べておけばいいのだが、よいバゲットを見つけると大変幸福になる。

ハムとかチーズは品質も値段も全く問題ないので、あとはメキシコ風にサンドイッチにチリを少し入れたりしておけば、概ね満足できる。

一応歩いて行けるくらいのところにフランス人がやっているパン屋があって、ここのバゲットが120円くらいでなかなか美味しい。ちなみに、高級スーパーとかも色々試してみたが、単にこの店より高いだけで美味しくなかった。

東京ではどこもそれなりに美味しかったが、バゲットに300円とか400円取られていた気がする。ちなみにこの店、他のパン・オ・ショコラとかパン・オ・レザンは高くて、バゲットだけは安いなあと感じるのだが、これはそのまま原材料の値段のような気もする。東京の値付けはどうしてこうなんだろうか。

 

3. 米

最後は米で、今のところ、こればっかりは金を出さないとどうしようもないもののような気がしている。メキシコのジャポニカ米は概ねカリフォルニア米になる。スーパーのものから日本食材屋まで一通り試してみて、最後に最も高い田牧米が残ったのだが、2Kgで400ペソ弱、2,000円近い値段なので、正直そうそう買えない。まあ幸か不幸か、私は毎日米を食べたいというタイプでもないので、週に1度食べるくらいであれば試してみようということで、なんとか自分自身に理由をつけて買った。

日本では2kgの米を大体1,000円ほどで買っていた気がするので、日本で買う米よりも高いことになる。アメリカの日本語TVチャネルでは長くこの米のCMをやっていたそうで、子供のアメリカ留学先を訪ねた母が田牧米を食べて美味しさに安心して、これを父親へのお土産にしよう・・・というストーリーだったらしい。

 

日本人は冷めてもそれなりに美味しく、粘りが多い米を好むので、それに沿って散々品種改良されてきた米を食べてきているのだが、どうも食味テストをするとアメリカ人は粘りが多い米をあまり美味しく感じないらしい。

ここにレポートがあるが、自分も望や玉錦はあまりおいしいと感じなかった。このレベルであれば、値段と買いやすさを考えると、kgあたり2-300円ほどで買える、メキシコのブランドSOSのスシ用米で良いかと思うのだが、SOS米は白米として食べられるのはせいぜい炊き立てのみで、保温しておくともう食べたくなくなるレベルになる。まあチャーハンなりカレーにするなどして食べればよいのだが、ここから一度田牧米を食べると全く違うので、ちょっと愕然とする。

あとは牛丼のすき家ウルグアイで米を作っているらしく、これはもう少し安いので、こちらがどのくらい美味いかを試しておきたい。