Apple Payが中国で始まった。アメリカ、イギリスの銀行口座開設は旅行者には難しいし、カナダとオーストラリアはAMEXだけのサポート。一方、中国ではパスポートと携帯番号さえあれば誰もが口座を開設できるので、旅行者でもApple Payが気軽に使えるようになる。
SIMカードに関しては、空港でも街中でも店は山のようにある。身分証が必要で、中国人が持つ「身份证」が必要と言われて断られるケースもあるが、外国人が多い場所であればパスポートでやってくれる。マニアならTaobaoで謎のSIMカード「0月租手机卡」を買って見たり、「二手手机市场+地名」で検索して出てくるような場所へ行って聞いてみれば、いいのが見つかるはずだ。
中国もMVNOがそこそこ流行っているようで、安いプランのものがあったりするのだが、残念ながら国際ローミングができず、日本で使う決済用途にはあまり向いていない。通常のキャリアのSIMなら大丈夫だろう。
あとは銀行に行って、口座を開こう。ICチップのついたカードをその場でくれるので、暗証番号は6桁、住所はホテルにしておけばOK。武漢でも上海でも最低限の英語でなんとかなる。
iPhoneの設定も簡単で、設定の一般>言語と地域でアメリカを選ぶと、設定TOPに「WalletとApple Pay」という項目が出てくるので、ここから設定する。
カード番号を入れると、銀行で登録した電話番号にSMSが来るので、この番号を入れたら登録完了。画面にカードが表示される。これで準備完了だ。
Apple Payが使える場所はコンビニやらファストフード、コーヒーチェーンあたりだ。NFCの非接触支払いでは、QuickPass(闪付)という仕組みがあって、これと互換性があるとのこと。以下のロゴが目印だ。
AppleStoreの店員に聞いたら、ウチでも使えるし、向かいのCOSTAとかで使えるよ!とのことで日本よりもはるかに高いコーヒーを渋々頼んでみるが、店員にダメと言われて使えなかった。
ファミリーマートもQuickPass端末があったのだが、どうも上手くいかない。地下鉄の駅の自動販売機もQuickPassで、iPhoneは反応するものの支払いでエラーが出て買えない。
結局もうだめかと諦めて空港で土産を買って、最後にもう一度試したら無事完了のマークが。どうもQuickPassだと単に銀行のデビットカード扱いになるようで、銀行の暗証番号を入力し、これで決済完了。なんだか全くスマートではない。
店員は誰一人成功すると思っておらず、どよめきが上がっていたが、まあ新しい物好きの中国人のことだから、あっという間に普通になるのだろう。